*読む前の注意*
この小説は、堅惇「灼熱」の続編です。
同じようにやはりエロいうえ、孫堅が相変わらず壊れてます(笑)
孫堅は優しいのよっ!とか、孫堅は受けなのよっ!とか、そういった主義主張をお持ちの方はUターンしてくだされ。
注意書きも読まず、または読んだのに小説を読んで気分を害したと言われても責任とれないっす。
ドンと恋★という方だけ、スクロールどぞv




















-爪牙-












「着いて来るなっ!」
「そう怒るな、確かに昨日は少しやりすぎた。謝る、この通り!」

顔の前で両手を合わせる孫堅と、それを睨みつける夏侯惇。
孫堅軍の陣内では、暫く前からその光景が続いていた。
昨夜、歓迎の宴で酔った夏侯惇を更に酒の力で抵抗できなくし、二回目の思いを遂げた孫堅は、誤りながら
も顔が緩んでいる。
一方の夏侯惇といえば、対照的に怒りと羞恥に顔を真っ赤にし、どこか泣き出しそうに下唇を噛み締めてい
た。

「俺はっ、孟徳に二度と遅れはとらんと言い切って来たんだぞっ!…それなのにっ」

最愛の人である曹操に顔向けが出来ない、それどころか大見得切ってきてあっさり初日からあの様だ…涙
が出そうになり、孫堅なんかに見られるものかと横を向く。
握り締めた拳が震えている。唇を噛む横顔といまだ不揃いな髭が幼さを醸し出していて、孫堅は笑った。

やはり、可愛い男だ…

八寸以上も背のある夏侯惇は自分よりもかなり高く、れっきとした男だ。なのに、どこから見ても男…しかも
武人の夏侯惇が可愛く見えるのだから仕方がない。
どんな美女であれ、相手が面倒ならば孫堅はあっさりと手を引いてきた。相手に困りなどしないし、逆に向こ
うから寄って来るのが常だった。
それがどうだ。目の前の男を一目見た時から目が離せなくなり、人のものだと知りつつもちょっかいを出しま
くっている。
怒っている顔さえもそそると思えてくるのだから、自分はどうかしていると苦笑する。

「お前だって気持ちよかっただろう?最後には意識を失うくらい感じていたではないか」
「馬ッ……」

夏侯惇は、顔を真っ赤にして慌てて辺りを見回す。幸い近くに人がいないことを確かめると、安堵に胸を撫
で下ろした。
客将として来てそこの総大将にまんまと喰われましたとはバレたくもない。
ましてや、尻の穴から酒を注がれ、散々突き上げられ乱れに乱れましたとは口が裂けても言えない。

しかし、悔しいが確かに孫堅の言うとおりなのだ。
孫堅に抱かれるのは気がふれそうな程に気持ちがいい。それが厄介だった。
自分は曹操を心から好いている。勿論曹操の為ならなんでもしたい。そして、体を開くのも曹操にのみだと決
めている。
なのに、不可抗力とはいえ、二度も体を許してしまったうえ自分でも何度達したか解らない程に感じてしまう。
夏侯惇は混乱していた。気持ちと体がバラバラなのだ。
孫堅との情事を思い出しただけで、中心が熱く熱を持ちそうになる。体はすっかりあの快楽を覚えてしまって
いた。
それがまた曹操を余計に裏切っている気がして堪らないのだった。

「おい、夏侯惇。あまりそっちに行くと危険だぞ」

孫堅に声をかけられ、考え事に集中しすぎていたと慌てて顔を上げる。
見渡すとどこもかしこも木ばかりで道が見えない。いつの間にか森深くに足を踏み入れていたようだ。

「おいっ!なんでもっと早く言わないっ!」
「いや…お前が真剣に考え込んでるものだからな…つい」

悪びれず答える孫堅に頭を抱えたくなった。
ここはもう劉表の領地の側なのだ、奇襲の為の伏兵や偵察の部隊がどこかに潜んでいてもおかしくない。

「ちっ…孫堅、急ぎ戻るぞ」

いくら二人が強いとはいえ、味方の兵もいず戦闘するのは得策ではない。
夏侯惇は来た道を戻ろうと向きを変えた。
と、その時。微かに数人の話し声が聞こえた。夏侯惇はおろか、ふざけてばかりの孫堅も一瞬で武人の顔に
なる。
夏侯惇は得物を持つ手に力を込めた。孫堅も剣を構え気配をたつ。

「…孫堅」
「あぁ、わかっている……どうやら出くわしたようだな」
「敵の数がわからん…仕方ない、ここは隠れてやり過ごすぞ」

側の茂みに隠れられそうな場所を見つけ、夏侯惇はさっと身を隠した。
孫堅も続き茂みに隠れる。
小さな茂みに身を寄せ合うようにして神経を研ぎ澄ました。
暫くすると、森の奥から徐々に声がハッキリと聞こえてくる。

「壱…弐…参…四…」

夏侯惇が目を瞑り、聞こえてくる声で人数を数える。どうやら敵は10人程度いるようだった。

やはり念の為身を隠して正解か…

敵の姿が見えだすと、やはり劉表軍の兵だった。しかし兵卒ばかりのようで、下っ端の偵察隊なのだろう。
将がいない事に少しだけ安堵する。が、いくら客将とは言え、今は孫堅軍の将。自分のせいで大将の孫堅を
危険な目に合わせるわけにはいかない。
それに、どこに別働隊がいるとも限らない。戦いを避けねばならんと夏侯惇は息を潜めた。

それなのに…

孫堅がいきなり背後から夏侯惇の口を塞ぐ。

「ぐっ!…そ…ん堅ッ…」
驚いた夏侯惇が振り返ると、孫堅はギラギラとした眼差しを向け不敵に笑っていた。

あぁ…まただ… この瞳を知っている

ふざけるなっと目で訴えるが、孫堅はフッと笑うように目を細めるといきなり夏侯惇の雄を掴んだ。

「くっ…」

身を捩り逃げようとするが、敵の姿が段々と近づいてくる。

「ほら、騒ぐと見つかるぞ」

耳朶を噛むようにして囁かれ、一瞬で夏侯惇の体が凍りつく。

この男は何を考えているんだ!

おとなしくなった体に気を良くした孫堅は、調子に乗るように夏侯惇の下半身の武装を解きだした。
音を立てないよう慎重に、しかし確実に肌を露出していく。

「ふっ!…うー…ッ!」
怒りを瞳に表し睨み付けるが、直に雄を掴まれた瞬間、夏侯惇の瞳が揺れたのを孫堅は見逃さなかった。

「いいこだから、声を出すなよ…?」

耳朶を舐め上げられビクッと肩を揺らす。孫堅の手は未だ硬度を持たない夏侯惇自身をゆるゆるとしごきだ
した。
たまらず腰を引き逃げようとするが、的確に弱いところを刺激するような愛撫に、たちまち形を変えたそれは
浅ましく先端を濡らし始めた。

「んっ…んっ…ッ…」

腰が揺れ微かに水音が聞こえ出すと、孫堅の笑う気配がした。夏侯惇は敵兵から目を離せないまま、下半
身 の疼くような快楽に歯を食いしばり耐えた。
息が上がる…鼻腔から荒くなった息と時折甘さを含んだ声が小さく漏れる。
少しでも気配を知られれば即戦いになる。だが、この状態ではすぐさま戦う事は出来ない。

目眩がするような刺激だった。

「ふっ、んーッ…!!」

いきなり後孔に指を突き入れられ夏侯惇の体が跳ね上がる。離された口を今度は自分の手で塞ぐ羽目にな
った。
痛みをやり過ごした後に襲う体を灼くような刺激。
目の前がチカチカするようだった。

「流石にここでは挿れられんからな…すまんが指で我慢してくれよ」

ククッと笑い耳元に熱い息がかけられるのを感じ、意識せず指を締め付ける。

「んぅっ…んっ…ふぅっ…」

雄をしごきながら、遠慮など微塵も感じられない指が体内を蹂躙する、突き上げ、回し、ひっかき、その度に
悦楽に視界は霞む。

…早くっ…早く去ってくれっ…

最早声を殺すのも精一杯だった。
孫堅の指に貫かれ意識を浸食する刺激、敵兵の姿…夏侯惇はどこか現実的ではないこの光景に溺れてい
くのを感じた。

「くぅ‥んーっ…」
「誰だっ!!」

切なげに声を漏らしてしまった瞬間、敵兵の一人が辺りを探りだす。
背後で孫堅が戦う男のそれになっていくのがわかった。
目は獲物を狙う虎のように兵を捕らえているに違いない。
しかし、一向に夏侯惇を攻めたてる手は容赦がなかった。
夏侯惇は見開いた目から涙を溢れさせる。

も…止めてくれっ…気づかれるっ…

そんな願いも届かないのか、聞き入れる気がないのか、なおも激しく腸壁を暴れる指が止まる気配はなか
った。

「………気のせいか」

二人の存在にまでは気づかず、敵兵は元来た道を戻り始めた…夏侯惇の体から緊張が解ける。




すっかり姿が見えなくなるまで見送ると、孫堅も流石に息を深く吐き出した。

「よく我慢できたな、いいこだ」

そう言って首筋をベロリと舐められ体が敏感に反応する、我慢していたせいか抑えが効かない。

「もう声を出してもかまわんぞ?」

耳元で笑いながら囁かれた。
しかし言われたからといって浅ましく喘ぐなど出来ない。夏侯惇は口を押さえたまま首を振った。

「んっ‥く…あっ、あっ…」

指が激しさを増し内壁を抉る、目の前が白む程の快楽に思わず腰を突き出して貪る。
嫌なのに、自分は孟徳のものなのに、そう思いつつも与えられる快楽が強すぎて自分で自分の体を制御で
きない。
妖艶なその姿に満足そうに笑うと、孫堅は中の敏感な痼りを押し上げた。

「んー…ッ…んっ…んぁっ…孫堅っ、もっ‥やぁぁぁっ…ッ!!」

夏侯惇は夢中で腰を振り涙を流しながら果てた。
そのまま崩れ落ちるように孫堅の胸に身を預ける。
強くイキすぎた為か、余韻は長く続き、小さく痙攣を繰り返す、痺れたような体は指一本動かせなかった。

「そんなに俺に馴染むとは…可愛い奴だな…」

夏侯惇の目の前で孫堅は見せつけるように手に吐き出された白濁に舌を這わす。それをどこか焦点の合わ
ない瞳でぼんやりしていた。




「さて…そろそろ戻るか…」

意識のしっかりしてきたのを確認すると、孫堅は夏侯惇の身支度を整えて立たせる。腰が砕けたようによろ
めくのを支えて笑う。

「そんなによかったか?」
「お前っ、こんな事をしていたらそのうち死ぬぞ…」

孫堅の手を振り払い、側の木に掴る夏侯惇に、狩猟者の眼差しを向ける。
勿論、獲物は夏侯惇。
痛い程に貪欲な底光りする瞳。

「お前の体も心も、曹操から奪うまでは死なんさ」
「……俺は…孟徳のものだ…」




なんたる傲慢さ…

なんたる自信…

それはどこか曹操に酷似していて…


夏侯惇はその目を真っ直ぐに見返す事が出来なかった…








はいっ!堅惇、あいかわらずエロです(笑)
そして、孫堅を殺した劉表軍がチラリと…
ぶっちゃけ添花、どこでどんな風に戦ったとか全然調べてません…
だから、孫堅がそんなとこにいなかったよ?とかつっこまれても笑って誤魔化します(コラ)
と、いうことで、歴史に詳しい方。間違いはスルーしてください…
何度も言うように、全然調べて書いてません(笑)
んでもって、兄者!今回はどうですかぁ?(笑)

2005.10.16